スナップリングの上手な外し方

様々な機械のパーツを留めるスナップリング。

実際にスナップリングを外したことがある方なら分かるかと思いますが、一般的なプライヤー(ラジオペンチなど)では外すのが困難な部品です。

なぜ困難なのかと、そんなスナップリングプライヤを外すための工具にどんな工夫が施されているのかをご紹介します。

スナップリングは手強い

スナップリングは切り欠きのある金属リングのような形状で、非常にシンプルですがこれでパーツを固定できる重要な部品です。

パーツ固定という大事な役割を担いながら、この切り欠きを広げたり縮めたりして外すことで簡単にパーツを分解できるので産業機械から自動車、バイクなどのパーツ固定に頻繁に使われます。

簡単にパーツを分解できるとは言いましたが、肝心のスナップリングを外す事が工具がないと(それもスナップリングプライヤーが)むしろ作業としては相当大変です。

理由①スナップリングの硬さ

スナップリング自体が簡単に外れないよう手ではまず動かせないような硬さになっています。

理由②スナップリングを保持できない

一応スナップリングを外すためにリングの端に穴があり、そこをきっかけにラジオペンチなどを突っ込んで広げたり縮めたりをできなくはないですが、上記のようにスナップリングプライヤの硬さに加えてスナップリングの穴にプライヤーがうまく固定できずに滑ってしまう事があるので、専用工具以外の強引なスナップリングの着脱はむしろ作業の妨げになります。

理由③軸用が外しにくい

スナップリングの画像を見てもらうと分かりやすいのですが、スナップリングの取り付け場所によって「穴用」と「軸用」の2種類が存在します。

こちらが軸用のスナップリング

穴用スナップリングはリングを縮めることで外せますが軸用スナップリングは広げて外す必要があり、通常のプライヤー類は作業時(グリップを握るとき)に先端が広がる設計ではないため、そもそもラジオペンチを流用するのは難しいのです。

簡単にパーツを分解できるとは言いましたが、肝心のスナップリングを外す事が工具がないと(それもスナップリングプライヤーが)むしろ作業としては相当大変です。

専用工具を用意する

そこでスナップリングを着脱する作業には専用工具の『スナップリングプライヤー』を用意します。

 

KTC 直型スナップリングプライヤ穴用 Ф2.0

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KTC 直型スナップリングプライヤ軸用 Ф2.0

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スナップリングには切り欠きの先端に穴が空いているのでそこにプライヤーの先端を差し込めるよう細くなっています。

前述した「穴用」と「軸用」のスナップリングに合わせて先端の動きが異なる2種類に加え、メーカーによってはスナップリング自体のサイズに合わせてさらに全長の異なるモデル、さらに作業環境に応じて先端に曲げ角度の付いたモデルが用意されているので、工具選びの際は穴用はスナップリングが留まっている部品の内径を、軸用はスナップリングで固定している側の部品の径と、スナップリングに開いている穴の径を把握してそれに対応するモデルを見つけましょう(1モデルに対し対応できるスナップリングはある程度許容範囲があるのでそれに収まるモデルを選んで下さい)

先端へのこだわり

前述したようにスナップリングプライヤーはスナップリングにある穴に確実に差し込めるように先端が細くなっている物が一般的です。

これでスナップリングに差し込めばあとは広げるか縮めるかで動かせる様になるのですが、これでもまだスナップリングの硬さによっては安定しない(滑って滑ってから外れてしまう)ということもあります。

そこで各工具メーカーではスナップリングをしっかり保持できる「先端」のスナップリングプライヤーを販売していますので、今後のスナップリングプライヤー選びの参考にご紹介いたします。

KNIPEX 精密スナップリングプライヤー

KNIPEX 穴用スナップリングプライヤー 12-25mm

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プライヤーの専門メーカーであるKNIPEXでは豊富なスナップリングプライヤーのラインナップの中で、「精密スナップリングプライヤー」というシリーズを出しています。

このモデルの先端はスナップリングを引っ掛ける所が段状に細くなっていく形状です。

段状になった部分がスナップリングとの接触面積を増やし、引っ掛かりを良くすることで安定した保持ができます。

またスナップリングに力を掛けた際に最も安定する先端精度(角度)に設計されているのでリング側が捻じれてしまわずより安定した作業に繋がります。

WIHA 軸用スナップリングプライヤーマジックチップ付

WIHA 穴用スナップリングプライヤーマジックチップ付

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同じくドイツのメーカーWIHAは別のやり方でスナップリングを保持できる仕組みがあります。

先端の金色の部分が「マジックチップ」と呼ばれ、スナップリングと接触する部分に窪みが付いてあるのでしっかり引っ掛けることで保持ができます。

まとめ

・スナップリングは硬さや形状によってラジオペンチなどでは非常に外しにくいパーツです
・専用のスナップリングプライヤー(「穴用」「軸用」やスナップリングのサイズ)を選んで作業に使いましょう
・スナップリングをより安定して保持できる先端のスナップリングプライヤーで、より快適な作業を!