ニッパーやペンチなどの握り物(プライヤー)工具の専門メーカーとして有名なKNIPEX。
専門メーカーが誇るラインナップの豊富さに自分が最も使いやすいモデルを見つけられ、そして工具のクオリティも高く評価されています。
そのクオリティにおいて、純粋な「掴む」能力をアップし専門性も高めたモデルとして「メカニックプライヤーシリーズ」があります。
これはラジオペンチ(これは日本独自の呼び方で世界的にはペンチ類と同じ「プライヤー」でまとめられてその中で「ロングノーズプライヤー」と呼ばれています)の機能を様々な作業にあわせて強化したシリーズです。
一般的にイメージしやすい「ラジオペンチ」をさらに強化するとどのようになるのか、主要モデルからご紹介していきます。
掴む事に特化した先端
そもそもラジオペンチは先端が先細っていて細かいものを掴むことができるペンチ・・・と一般的にイメージされるかと思います。
メカニックプライヤーシリーズも基本となる形状は同じですが、本体の随所にメーカーのこだわりが見られます。
KNIPEX(クニペックス) メカニックプライヤー(ストレート) 3881-200
製品購入ページまずメカニックプライヤーを代表する「3811-200」モデル。確かに見た目はラジオペンチですがまず注目する点は掴み面です。
KNIPEXのプライヤー(ラジオペンチ)をはじめ一般的なモデルの掴み面は、対象物を掴んだ際に滑らないように並行の溝(並目)が付けられています。
基本的にこれである程度の物は保持できますが、溝と同じ方向に力が掛かると滑ってしまう場合もあります。
そこでメカニックプライヤーは網目状(文目模様ともいわれます)の溝がつけられてあり、多方向から力が掛かっても対象物を滑らさずに保持できるようになっています。
※一部モデルは通常の並目の溝です。
もう一つの細かいこだわりが先端の合わせ精度です。上質なラジオペンチは細かい対象物をしっかり掴むために先端がしっかり合わさる様に作られています。
メカニックプライヤーももちろん先端がしっかり合わせてありますが、その精度を高めるため一般的なラジオペンチには付いているニッパー機能も廃してあります。
これは先端の合わせ精度とニッパー機能を高いレベルで両立するのが難しい(異なる位置での合わせ精度を保つのが難しい)とされており、先端精度を優先したデザインといえます。
確実に対象物を掴む、そしてしっかり保持するためのこだわりです。
掴み面の多様性
メカニックプライヤーの基本的な掴み面の特徴をまずご紹介しましたが、ここではさらに専門性のある掴み面の形状を持ったモデルを紹介します。
KNIPEX メカニックプライヤー 190mm 3841-190
製品購入ページ「3841-190」モデルは、ラジオペンチの見た目ながら横方向から見るとラジオペンチよりも先端幅が少し広いモデルとなっています。
一般的なラジオペンチとペンチの間(ラジオペンチ寄りですが)の先端幅といえるので、ラジオペンチよりも幅あることで対象物との接地面積を増やすことができ、かつペンチの本体サイズ感だとアクセスできないような場所で扱いやすいモデルです。
クニペックス メカニックプライヤー(ラウンドノーズ) 3891-200
製品購入ページ「3891-200」モデルはさらに特殊な形状で、通常接地している掴み面が内側に丸く空いています。
これは曲面(ホースやプラグカバーなど)のものを掴むための形状です。まっすぐなラジオペンチだと局面に対し接地面積が限られるため安定した保持が難しいですが、曲面に沿った掴み形状のおかげで全体を掴めるようになっています。
掴みやすさを求めた角度
ラジオペンチは先端に曲げ角度が付いたモデル(ベントタイプ)があります。
KNIPEX(クニペックス) メカニックプライヤー(ベント) 3821-200
製品購入ページ一般的には「3821-200」モデルのような40度曲がりの物が多いですが、メカニックプライヤーシリーズにはさらに角度が深い「3871-200」モデル、
KNIPEX メカニックプライヤー(70度ベント) 3871-200
製品購入ページさらに2段階で曲げられた複雑な形状のモデルも設定されています。
KNIPEXクニペックスメカニックプライヤーA 3881-200A
製品購入ページKNIPEXクニペックスメカニックプライヤーB 3881-200B
製品購入ページこれらはまっすぐなラジオペンチだと障害物などでアクセスできない箇所へ迂回しながら掴みに行けることと、掴みに行きたい方向に対して手の角度が無理なく操作できるというメリットがあります。
まとめ
・ラジオペンチの基本機能を高めるKNIPEXのメカニックプライヤーシリーズ
・網目の掴み面によってより強固な保持が可能です
・対象物の形状、サイズ感から適切なモデルを選ぶことが可能です
・対象物へのアクセス方法から適切なモデルを選ぶことも可能です