便利になったおすすめモンキーレンチ5選!

工具を使ったことが無い方でも見たことがあったりなんとなくイメージしやすい工具の一つ「モンキーレンチ」。

本体のウォームギアを回すと掴み面が調整できるのでミリサイズ・インチサイズなど関係なく大小様々なボルトを回すことができます。口の開きを調整する「アジャスト」できることからアジャスタブルレンチとも呼びます。(日本工業規格での規格名称はモンキーレンチ)

このモンキーレンチが一つあるだけで複数のレンチを代用することができます、なので限られた工具しか使えない作業環境下では便利な工具です、しかし、その機能ゆえ本体の大きさや重さ、操作感といった部分では不得意な面も持ち合わせています。その為、いろんな工具が豊富に使える作業環境ではモンキーレンチの使用に固執する必要がないと言えます。

しかしながらモンキーレンチも日々進化を遂げ、更に使いやすくなっているのをご存知でしょうか!?

今回は新機能を持つモンキーレンチをご紹介したいと思います。

早回し

ディッキーズ ファストアクションモンキーレンチ(250mm)

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モンキーレンチの弱点の一つと言ってもいいのが「早回しできない」という点です。ウォームギアで掴み面の幅を調整しない限りスタンダードなスパナを使っているのと同じなのでボルトを回すには何度もモンキーレンチを抜き差ししなければなりません。

そこでハンドルを振る際にラチェット機構を用いてボルトから抜かなくても連続して回していくことが可能になります。

 

アジャスト

もう一つウォームギア関連で不便だと思われる点に「調整自体が面倒」というものがあります。ウォームギアを指で何度も回して掴み面を調整するので、例えば大きいボルトから小さいボルトの複数サイズを回したいのにそのための調整でタイムロスになるのだったらスパナやメガネレンチを使ったほうが早いということになります。

TRUSCO スライドモンキーレンチ

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トラスコの『スライドモンキーレンチ』は通常ウォームギアのある部分のスライドレバーを引くと下アゴが最大まで開き、ボルト合わせて掴み面を調整する際は下アゴを直接押し込んで合わせていきます。

ウォームギアのように徐々に調整するのではなく2アクションで素早く調整できることで、KNIPEXのプライヤーレンチなどと同じく作業スピードを上げられる工具になります。

 

 コンパクト

モンキーレンチの全長はスタンダードな250mm、300mmのモデルをはじめ、探していけばかなりコンパクトなものまで出てきますが、今回は単純なコンパクトさだけではないモデルを紹介します。

エンジニア モンキー@ポケット

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エンジニアの「モンキー@ポケット」シリーズ全長110mmという最小クラスのコンパクトさと掴み面の厚みが2mmという薄型タイプになっています。

薄型タイプのモンキーレンチはスタンダードなサイズのモデルでも存在しますが2mmという設定も最小クラス。これはオフィス機器などに使われる薄いナットやダブルナットの片側を回す際に他へ干渉しないようなデザインが取り入れられています。

フジ矢 ライトショートモンキー

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こちらのフジ矢「ライトショートモンキー」は、全長は118mm~185mmのサイズ設定で確かに短めな部類に入るという程度ですが注目は掴み面の最大開口サイズ。

たとえば全長185mmモデルですと53mmまで開きます。これは一般的なモンキーレンチで50mm以上開くモデルが全長300mm以上になる事を考えると半分近いサイズ感です。

サイズの大きいボルトが必ずクリアランスの取れる場所にあるとは限らず、モンキーレンチのハンドルが干渉して使えない状況でライトショートモンキーが活躍するはずです。

アクセス

スイストゥール ラチェットモンキーPRO 200mm

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前項でハンドルの干渉を避けるために全長のコンパクトなモデルをご紹介しましたが、こちらは「モンキーレンチを曲げる」という方法でクリアしたアイテムです。

障害物を避けてアクセスできるので、入り組んだ配管のナット回しで(パイプレンチのような感じに)有効です。

ハンドルの角度は3段階で固定できるので作業も安定し、さらに早回し機構も搭載しているのでモンキーレンチの弱点を克服しようとする意欲的なモデルと言えます。

モンキーレンチ一つで賄えるか

ここまで従来のモンキーレンチレンチの機能を拡張したモデルを多数ご紹介してきましたが、これらのモンキーレンチだけで作業したり他の工具を代用したりできるのでしょうか。

そこを判断するためにはまず作業環境(作業箇所)と作業内容を知ることが重要です。

複数サイズのボルトを回せるということはモンキーレンチはいずれも最大開き幅に合わせたヘッド周りのサイズ感になります。そのため小さいボルトを掴めてもアクセス自体できないという事態が考えられます。

結果として「複数サイズのボルトを回すために複数のモンキーレンチを揃える」というのは少々もったいなく、工具を複数持ち込めないような場所(高所や閉所)でなければ必要なサイズの工具(スパナのやメガネレンチ)を工具箱に入れて持ち運んだほうが作業自体は返ってスムーズだと考えられます。

またモンキーレンチの基本的な使い方はボルトナットを回すことなのでプライヤー系の使い方(不定形な物を掴む、曲げる、切るなど)は苦手です。これらの作業には専用の工具を用いた方が良いでしょう。

このことから、効率的な作業を目指すのにモンキーレンチだけで作業するというのはなかなか難しいと言えます。

モンキーレンチの新しい機能はそれぞれ弱点の一部を補強しているものなので、現在使用しているモンキーレンチに対してどこが不満かを把握したうえでそれに対応した上記のモデルを選んでいただきたいと思います。

まとめ

・モンキーレンチの弱点(早回し・調整・アクセス)といった部分を改善し使いやすくなったモデルが多数生まれています
・現在使用しているモンキーレンチの不満に感じる部分を改善したモデルを選びましょう。
・作業環境を把握し、プライヤー系での作業やモンキーレンチでは作業しづらい環境では専用の工具との使い分けをしましょう。