ニッパーを使ったら欠けちゃった・・・
ってありませんか?
その多くはこんな感じで、先端の刃が欠けたのだと思います。
そして、多くの場合で間違った使い方をしています。
ニッパーの刃の切断能力に合っていない場所で切断しようとしたり、ひねったり・・・。
その原因を使い方と合わせて紹介します。
1)ニッパーの刃のつき方
先ほどのニッパー、先端が欠けているということは、先端で硬い物を切断しようとしています。もしくはひねっています。その為、先端にキャパオーバーの負荷がかかって欠けてしまったということです。
このニッパーは確かにピアノ線も切断できるバーコのニッパーなのですが、先端では配線などの比較的柔らかいもの、そして硬いものは付け根の方で切断する。そんな刃のつき方になっています。
その前にニッパーの選び方でも紹介しましたが、ニッパーは刃物ですから、切断する対象物に合わせて使い分けが必要です。
魚をさばくのに、骨を切るのに、刃の薄い果物ナイフを使いませんよね、刃の厚い出刃包丁を使います。
だから、まずは切断する対象物に合わせて選ぶのが大切です。
そんなニッパーですが、何本も持ちたくない、事情があって何本も持てない、そんなユーザーの要望もあり、1本で柔らかいもの、硬いものを切断できるような刃のつき方や形状のニッパーもあります。それが先ほどのバーコのニッパの2101Gシリーズです。
先端がスッと細くとがっています。
刃を横から見てみましょう。
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刃の先端は薄くなっていて、付け根の方が太くなっています。
お分かりだと思いますが、刃がスリムで薄いのは、切断する対象物に負荷をかけずに切ったり、細かい作業をしやすくする為です。
そして、針金などの硬いものを切断するのは刃が太くなっている付け根の方、刃に負荷がかかっても太く丈夫になっているので刃が折れるというようなことはありません、ただし、切断能力以上のものを切断しようとすると、刃は欠けます、これはニッパーの切断能力を確認してご使用ください。
このような形状のニッパーだと、一本のニッパーで配線や針金などを切断できます。
例えば、こちらのKTCのニッパーは極端に先端と付け根の方とでは刃のつき方まで変えています。
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ニッパーは基本的に先端では硬いものは切らないというのが一般的にな使い方で、その様に刃がついています。
2)どうしても先端でも硬いものを切りたい
ありますよねそんな場合も・・・。
例えば、ホースバンドを切断したい!
これ、どうやったってニッパーの付け根で切るなんて無理です。どうしても先端で切るしかない。
わかります、でも、先ほどのようなニッパーで切断しようとすれば、刃が欠けます。
そんな時は、これ
KTCのブーツバンドカッター
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刃が厚い!
もうこれ用のニッパーです。というか切断カッターです。
逆にニッパーとしては使いづらくて使えません・・・。
もしくは、こちらのように先端が厚くなっている形状のニッパーがいいですね、でも、このニッパーなら先端でも硬いものが切れるというのことではありません。あくまでも先ほどのニッパーよりも先端が丈夫である、ということです。
それと、ニッパーの先端を欠けさせるのは、ひねっていることが多いのです。だから先端が細いスリムなニッパーほど欠けやすくなります。
でも、悪気はないんです、多分無意識なのでしょうがひねっちゃうんです・・・。なぜひねってしまうのか?
3)ニッパーはテコの原理で切断します。
テコの原理はご存知だと思います。
支点から力点までの距離が支点から作用点までの距離の2倍であれば、得られる力は加えた力の2倍になりますよね。
ニッパーも同じで、作用点から支点の距離よりも支点から力点の距離が長い方が、力点に加える力より、作用点に大きな力がかかります。
なので、支点に近い付け根の方がより小さい力で切断できるので、硬く切断に力のかかるものは付け根で切断する。これは理にかなっているのです。
だから先端で硬いものを切ろうとすると力がかからず切れにくい、ついついひねって切ろうとしてしまいますが、薄くて弱いところに力をかけてひねれば、折れやすくなりますよね。またこじったりしてもダメです、ニッパーは切断するものですからまっすぐ縦へ力がかかる様に気をつけて使ってください。
4)まとめ
ニッパーは刃物ですから、切断する対象物に合わせてニッパー自体を選ぶことも大切ですし、そのニッパーの刃のつき方も違いますので、切断する対象物に合わせて刃の位置を変えます。
そして、支点に近い位置で切断することで、より小さな力で切断できます。
刃の先端は力のかからない柔らかいもの、付け根は力の入り硬いもの、これが基本です。そして、ニッパーはひねらない!
正しく使えば工具も長持ちします。
いろんなニッパー、こちらからも選べます!