ラチェットドライバーのビット収納能力を比べてみました

ネジを回す「ドライバー」をよりスピーディーに回す事ができる『ラチェットドライバー』

一度使ってみるとあっという間にネジを締めたり緩めたりできるのでその効率の良さに普通のドライバーへ戻れないという方もいます。

ラチェットドライバーはその本体と先端がネジの規格ごとに変えられるよう「ビット」で差し替えができます。これも便利な点の一つで、先端のビットの形状を替えるだけでいろんなネジを回すことができます。
なので、ラチェットドライバーと一緒にたくさんのビットをお持ちの方も多いのです。

このビットは、通常使わないときはビットホルダーに保存するのが一般的ですが、ラチェットドライバー本体に収納できるモデルもございます。

この収納能力って気になりませんか?

回すネジの規格が多いという方はなるべくたくさん収納できた方が効率が良いですしラチェットドライバーと一緒に保管できるので紛失の心配も減らせます。

ということで人気のラチェットドライバーがどれだけビットを収納できるのかこの機会に比べてみました!

比較にあたってのルール

今回収納本数を確認するために用いるビットは「1/4差込み、全長25mm」のタイプです。

ラチェットドライバーが収納するビットでもっともポピュラーなのと、ラチェットドライバーには他の長さや規格が異なるものを使うタイプがあるのですが比較が難しくなるため、今回はこのビットが収納できるモデルのみを扱います。

エントリーNo.1 DEEN ピストル型ラチェットドライバー DNDR14

DEEN ピストル型ラチェットドライバー

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収納本数:6本

収納本数としては最も一般的で他メーカーでも6本収納の物が多く見受けられます。

(これ以上少なくなると収納タイプにするメリットがなくなってしまいます)

となってくると収納本数以外で決め手を見る事も必要です。

グリップの後ろに収納ホルダーがあり、グリップの両側にあるDEENのボタンを押すと飛び出し仕組みになってます。一般的によく使うプラスとHEXのビットが入っています。

DEENのラチェットドライバーは通常ストレートなグリップが可動してL字型に変形することができるのが特徴で、より力を掛けて回す事ができます。

収納ビットには1/4SQ変換ビットが標準で付属し、これを用いてソケットを使用できるのもこのモデルの強み。

エントリーNo.2 WERA FG特別仕様ピストル型ラチェットドライバー WR814RA

WERA FG特別仕様ピストル型ラチェットドライバー

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収納本数:6本

グリップエンドのボタンを押すとグリップが展開し、内部に収納されたビットが出てくる。全体が見えて視認性が良いのとグリップのギミックに興味を持つ方も多い。

こちらもDEENと同様の6本。そこで他の機能に着目すると、グリップが最初からL字型で力を掛けやすい形に設定されています。いわゆるピストル型です。回すスペースがある場所でしたら、力も入るしいいかもしれませんね。

またビットの差し込み口には脱落防止用のホルダー機能があり、ビットをしっかり保持してくれるのでビットがネジに噛み込んだ場合でも抜けることがありません。

一般的にビットを磁石で固定するものが多いのですが、作業中にネジや他のパーツに引っかかってビットを紛失するケースがありますし、鉄粉を寄せてしまうこともあります。

ビットをしっかりと保持してくれると、うっかりビット無くして探したり補充したりといった時間ロスをこれで防ぐことができます。

エントリーNo.3 PB スタビインサイダーラチェットドライバー 8453R-30V01

PB スタビインサイダーラチェットドライバー

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収納本数:6本

こちらも収納本数は同じく6本ですが注目したいのがラチェットドライバーのサイズ。

ラチェット機能はそのままにスタビグリップ(小さいグリップ)内にビットを収納できるという画期的なデザインです。

これまでスタビグリップ(小さいグリップ)のラチェットドライバーでラチェットの機能とビットを収納機能を両立できるものがなかったが、PB独自のデザインで克服された。ビットが装着しているホルダー部分は回転するので取り出しも容易。

この様にコンパクトなスタビードライバーでビットを収納できるラチェットドライバーは珍しいので、コンパクトなビット収納タイプのラチェットドライバーをお探しの方にはオススメです。

 

エントリーNo.4 TRUSCO マガジンラチェットドライバー TMDR

TRUSCO マガジンラチェットドライバー

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収納本数:8本

シンプルなデザインですが収納本数が多い事とグリップエンドが丸くて大きいので、グリップエンドを包んで持ちたい方にはフィットしやすい形状です。

エントリーNo.5 PB インサイダー3 ビット差替ラチェットドライバー 6510R-100SPEZ

このモデルはロングシャンクタイプ。全長の短いビットでも奥まったところへアクセスできる。

PB(ピービー) インサイダーラチェットドライバー

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収納本数:10本

いよいよ二桁の大台に突入しました。

PBも以前からビット収納タイプの差し替えドライバーを販売していましたが、ラチェットドライバーをバージョンアップする際に大胆なデザイン変更で他メーカーよりも多くのビットを収納できるようにしました。

収納部分が大きく開くギミックはインパクトがあり、取り出しやすさも兼ね備える。

グリップデザインや質感もPBのマルチクラフトドライバー系なのでPBドライバーを使われていた方には馴染みやすい握り心地だと思います。

エントリーNo.6 スナップオン ラチェットドライバー  SSDMR4B

今回掲載しているモデルはブラックカラーだが、オレンジ、レッド、グリーンなどカラフルなラインナップを持っているのがスナップオンの特徴。

スナップオン ラチェットドライバー

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収納本数:5本?

最後にご紹介するスナップオンのラチェットドライバー、アイテム自体はとても有名ではありますが収納本数は5本とむしろ少な目・・・

ただビットが入っているだけというシンプルさもスナップオンの工具の味わい深さ

しかしこれは標準で付属するビットが5本ということであって、スナップオンのラチェットドライバーは画像のような空洞にビットが入ってあり、まだまだ余裕があります。

ということでどこまでビットが入るのか試してみます。

これまでと同じ25mmのビットをグリップのキャップが閉まる程度で目一杯入れていきます。

これで入ったビットを数えると・・・11本入りました!

ここまで入れてみて分かりましたが、まず11本のビットを入れるのも取り出すのも非常に不便でした。

またギリギリまで入れたのでキャップが閉まりづらかったり逆に外れにくかったりしました。10本未満であれば多少取り出しやすくなると思うのでむりやりビットを収納するのではなくちゃんと使うサイズを厳選した方が効率がよさそうです。

ビット収納タイプのラチェットドライバーで気を付けたいポイント

ここまでラチェットドライバーの収納能力や各モデルの特徴をご紹介しましたが、アイテムを選ぶ際に気を付けていただきたいポイントもご紹介しておきます。

①グリップの大型化

ビットを収納するスペースを確保するために各モデルともグリップがある程度大きめ(通常のドライバーだとプラス3番のグリップ並)に設計されています。

手の大きさによっては持ちづらいという事もあるかもしれませんが、その際は比較的コンパクトなグリップのPBスタビインサイダーラチェットドライバーを試してもらえればと思います。

一方でグリップの大きさ(太さ)は力を掛けて回しやすいというメリットもある

②ホルダー部分の破損

ビットを収納する部分は基本的にホルダー形状になっています。この部分が使っていて破損させてしまった場合、どのメーカーも修理や補修パーツの対応は無いので買い替えが必要になります。この部分は大事に扱ってください。

タフに使って工具が消耗する事を考えると、余計なパーツのないスナップオンラチェットドライバーが心配なく使えるという考え方もできる

③収納できるビットの全長

今回のラチェットドライバーの比較で最初に振れたように収納できるビットの全長は25mmが一般的です。

差し込みの規格は統一されているので全長が長いビットも使用は可能ですが収納となると長いものは物理的に難しいので、そちらを使いたい方にとっては今回のラチェットドライバーのメリットが少ないかもしれません。

ロングタイプのビットを使う代わりに本体(シャンク)が長いラチェットハンドルを選ぶというのも一つの選択。

もちろん収納能力だけにとらわれず本体の能力で選んでいただければと思います。

まとめ

・ラチェットドライバーにビットが収納できると作業効率を上げたりビットの紛失防止に役立ちます。
・ビットが収納できる分グリップが大きいので自分が持ちやすいかどうかを確認してください。
・使いたいビットの規格・全長を確認して収納のメリットを生かせるかに注目してください。

今回はいわばクラス別の比較でしたが、機会があれば無差別級で比べてみたいですね。