ソケットレンチの種類と使い分けを知っておこう! 六角ボルト/ナット用編

一般的に「六角ボルト」はその名の通り頭が六角形状ですので、それを回す「ソケット」も六角形状ですが、ボルト頭の状態、ボルトが留まっている状態によって異なるソケットを使用するとボルトを回しやすくなります。

ソケット(6角/12角)

DEEN(ディーン)3/8SQスタンダードソケット9CPセット

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6角のソケットは12角ソケットと比べボルトとの接触部分が多く、ボルトの頭(六辺)全体を覆うように嵌ることで、ボルトの頭(角)が少し削れていたり錆によって傷んでいても回すことができます。

一方で12角のソケットは6角ソケットに対しボルトの頭をを嵌められる位置が倍になっています。
ボルトを嵌める位置が増えることで、ボルトの付け外しのスピードを上げたりボルトを目視しにくい作業環境が行いやすくなります。

よく「12角のソケットはボルトがなめやすいのではないか」「ソケットが割れやすいのではないか」とお問い合わせをいただきますが、現代の上質な工具ブランド製品は製造における精度が非常に高く、ソケットをはめたときのがたつきが少なくソケットに均一に力が掛かるため、力を掛けてソケットを回してもネジがなめにくくソケットも割れにくいようになっています。
作業時の効率アップを考える際は12角ソケットが有効ですが、ボルトの傷み具合が気になる場合は6角ソケットを用いることでボルトを余計に傷めるリスクを抑えることができます。

サーフェイスソケット


基本形状は六角ですが、ソケットの六辺が湾曲しています。
これによってボルトに対して「面接触」で回していきます。通常ソケットはボルトの角付近に一番負担が掛かるため何度も回しているとボルトの角が痛み、やがて角が削れてなめる原因になります。
サーフェイスソケットはボルトと触れる面積が増えることでボルトへの負荷を減らすことができます。
またボルトと接触する位置がボルトの角から少しずれるので、角が傷んでしまったボルトを回す際に6角ソケットよりも有効に使えます(痛みの状態によります)。

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スプラインソケット


スプラインソケットは本来「スプライン」という規格のボルト用を回すソケットですが、特殊な内面の突起形状がちょうどボルトの角に掛かるので回せてしまうのです。
実は六角ボルトだけでなくトルクス・スクエアといった別の規格のボルト、さらに角が痛んでいるボルトも回せます。

外そうと思ったボルトのサイズと手持ちのソケットが合わなかった、六角ボルトだと思っていたら別の規格のボルトだった、そのような緊急時のお助けアイテムと言えます。

番外編


色んな規格のソケット回す用途だと少し特殊な「ノガグリッパー」というソケットもございます。
ソケット内部に針金が埋め込まれており、バネによってソケットの奥に引っ込むようになっています。

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ボルトの頭にソケットを合わせるとその形に合わせて針金が引っ込むのでどんな形状でも回すことができます。
六角ボルトやトルクスネジだけでなく、蝶ネジやヒートンのように専用ソケットでないと回しづらいものまで対応します。

スプランソケット・ホニドライブソケットと同様の使い方ができる上に嵌りさえすればネジ状のものは何でも回せますが、これらのソケットは様々な形状に対応できる分嵌め合いにゆとりがある、ソケット外寸のバリエーションが少ないので通常はボルトの規格に合ったソケットを用いるのが好ましいといえます。

まとめ


六角ソケット以外を中心にご紹介してきましたが、これらのソケットと六角ソケットをどう使い分けるかはネジの状態をしっかりと見極めましょう。

・ボルトを回す効率を上げたい場合は12角ソケット
・何度か回していてボルトの頭が痛みだしている場合は6角ソケット、サーフェイスソケット
・回したいボルト頭のサイズに対し手持ちのソケットが合わない場合はスプラインソケット、ノガグリッパー
・ボルトを外す時に力が掛かってボルト頭を痛めないようにしたい場合はボルト頭の六辺を覆う6角ソケットを選んでみてください。