早回しの工具っというとラチェットレンチを思い浮かべる方も多いと思いますが、早回しならラチェットレンチよりも断然T型レンチの方が早く回せると思います!
使う場所を選ぶ工具ではありますが、T型レンチの存在も少し紹介します。
片方の手で柄の部分を持ちもう片方の手で上のバーを回します。
クルクルっと回転して先端の工具を回すので素早くボルトやナットを締め付けることができます、上のばーも横に長いので、トルクもしっかりとかけられます。
だからスペースのある場所なら、このT型レンチを使うと緩めるのも締めるのも素早くできますね。
T型レンチってどこから来たんだろう?
そんなT型レンチですが、実はこれ海外メーカーではあまりみられない工具なのです。
だから、日本独自の工具なのか?と思いきや、あのSNAP-ONの創業当時に、5種類のハンドルと10種類のソケットで50種類の組み合わせができる工具として、当時爆発的なヒット商品の中にあるハンドルにT型があるんです。
この形が日本に入ってきて今に至るのか?どうか?わかりませんが、日本の多くの工具メーカーはSNAP-ONをお手本にしてきましたから、もしかしたらそうなのかもしれませんね。
しかし、そのSNAP-ONには現在T型レンチはラインナップにありません。
それに変わる工具としてスピーダーがあります。
アメリカではT型よりもスピーダー
画像はKo-kenのスピーダーですが、アメリカではsnap-onを始め、この工具は名前の通り早く回せる工具として使われています。
もちろん、この工具は日本でも写真のKo-kenやKTC、TONEでもありますが、日本人にはあまり受け入れられなかったのか、あまりメジャーではなくT型レンチが一般的です。存在を知らない人も多いのかもしれません。。。
ヨーロッパのT型レンチ
また、ヨーロッパの工具メーカーでは、T型レンチもちょくちょく見られますが、HEXレンチやトルクスのT型レンチが多く見られます。ソケットタイプでは先端のソケットを取り外すタイプではなく、ソケットが固定されたタイプがほとんどです。
長かったり、短かったりと各メーカーから出ていますが、ボックスのサイズも14mm位までで小さなサイズでグリップは小さめで樹脂グリップタイプが多いです。力を掛けるというよりもボックスドライバーの延長的な感覚の工具のようです。
日本でいうT型レンチはあまり見ません。。。
メーカーが持つマーケットにあった工具
工具は、使う環境によって使えたり使えなかったりもします。だからメーカーは自分のマーケットに合わせて商品をラインナップしていきます。
オートモーティブに強いメーカーや工場などのインダストリアルに強いメーカーなど色々ありますからね。
また、オートバイや自転車などの専門的に特化した分野に販売しているところはそれぞれにあった工具を独自に開発したりしています。
例えば今回紹介したT型レンチを使うには、T型のハンドルを回すスペースなど場所をとります。エンジンルームに隙間がほとんどない車の整備ではなかなか使うシーンがありませんが、オートバイなどエンジンがむき出しになっているものでしたら、ハンドルを回すスペースが十分ありますから、早く回せて使い易い工具の一つとなります。だからアメリカのメーカーでもバイクの特殊工具や用品を扱っているメーカーではT型レンチも普通にあったりします。
日本の工場でもT型レンチはよく使われる工具の一つです。
せっかちな日本人にはちょどいい工具なのかもしれません、そんなT型レンチの種類などを次回は紹介します。