DIYで使うハンドタップの先・中・上、1番・2番・3番」

使い分けと使い方が簡単にわかる
「DIYで使う手動でタップを立てる時に使うハンドタップの先・中・上」

こんにちは、工具屋てっちゃんです。

手動でタップを立てる時に使うハンドタップ、そのハンドタップを「先・中・上」と呼んだり1番・2番・3番と呼んだりしますが、どう使い分けるのか?何が違うのか?簡単にご紹介します。

 

 

ボルトをはめる雌ネジのネジ山を作る切削工具「タップ」

そのタップには、ポイントタップ・スパイラルタップ・ハンドタップといろんな種類のタップがありますが、生産工場以外のDIYなど一般的に使われるのが「ハンドタップ」という呼ばれていて、その名の通り手動でネジを切るタップです。

そのハンドタップには種類があります。

ハンドタップは「先・中・上」と3種類のタップがあります。
1番・2番・3番とも呼びますし、呼び方は様々ですが、とにかく3種類あります。なんで3種類もあり、そう呼ぶのでしょうか?

勘のいい方でしたらもうお分かりかもしれませんね、そうです、使う順番です。

まず先タップ(1番タップ)

タップを立てる時にドリルで下穴を開けます。
そのドリルで開けた下穴にまっすぐにネジ山を切らないといけませんよね。

だから、タップの先端が下穴に少し入るように先端の山を9山削ってあるタップがあります。

これが1番最初に使うタップ、ということで「先タップ」と呼んだり「1番タップ」と呼んだりします。
先端が細くなっていますよね、

先端の刃の部分が9山削られていることで、先端が細くなり、このように先端がある程度入るため、真っ直ぐにタップを立てられるのです。

まずは、この「先タップ」(1番タップ)でネジ山をある程度立てます。

タップを立てる時の注意点

また、タップは基本的に1回転で1ピッチづつ削ります。
なので新しいネジ山を切る場合は、それを意識しながら1回転回して1/4回転戻してといった感じで一気に回して切り込まないように気をつけることと、アルミなどの柔らかい材質の時は、力を入れすぎて切込み過ぎない様に気をつけなければいけません。
タップを立てたのにボルトを入れたらグラグラだった・・・という場合は、1回転で1ピッチ以上の切り込みで切削しています。

次は中タップ(2番タップ)

 

このタップは、先端が5山削れていますので、先タップで切った山に沿って次にこのタップで切っていきます。
また、ネジ山の修正などにはこの「中タップ」を使うことが多いですが、雌ネジのネジ山が傷んでいるのは入り口の付近なので、気をつけてタップを立てましょう。

最後は仕上げの上げタップ(3番タップ)

 

このタップは、先端が1.5山しか削れていないので、止まり穴など「先・中タップでは切れない奥までネジ山を切ることができます。仕上げという意味から「上げタップ」と呼ばれています
また、止まり穴で削りかすを心配される方もいらっしゃるかと思いますが、このハンドタップは溝が削りかすを抱え込むようになっています。

まとめ

 

ハンドタップを3本並べるとこんな感じです。
左から「先・中・上」(1番・2番・3番)の順です。
一番左のタップの先端が細くなっているのがわかりますよね?
例えば、6X1.0のタップを立てる場合の下穴は5MMの穴になりますから、先端が細くないと入らないんです。

タップは真っ直ぐに綺麗に切らないとボルトが斜めになってしまいますので、大事な作業です。
そして基本は電動工具ではなく手動で、1回転で1ピッチを意識して、ハンドタップのセットを買って順番に手動でタップを立てることをお勧めします。

タップの番手の順に、力を入れすぎずにタップの切込みに任せながら切っていくのがネジ山を綺麗に切るコツです。

タップの種類について気になる方は、「タップの種類と使い方〜用途別4つのタップとその違い〜」という記事もあるのでぜひご覧くださいね!