あなたの作業に合ったおすすめラチェットメガネレンチ選び

ボルトやナットを回す時に使うスパナやメガネレンチは、その長さから障害物にあたる為、回したら一度抜いてはめ直す、抜き差しする作業が出てきます。

この作業を何本ものボルトに対して行っていると、手間ですし時間のロスも相当なものになります。

そこで試して頂きたいのが「ラチェットメガネレンチ」です。

メガネ部分にラチェット機構が内蔵されていて、ボルトからレンチを抜かなくても連続して締め/緩め作業を行う事ができます。

レンチに様々な形があるように、ラチェットメガネレンチの中でも様々な形がありますので、用途に合わせたデザインで選んでみましょう。

ラチェットメガネレンチの基本設定

ラチェットメガネレンチの形状は一般的な(ラチェット機構がない)レンチ類と基本的に同じなので、その形状ごとに大きく4つに分けて紹介します。

・コンビネーションレンチ型
・両頭メガネレンチ型
・超ロングメガネレンチ型
・その他

今回はこのように大別します。

次項で各モデルの特徴を紹介していきます。

コンビネーションレンチ型

コンビネーションレンチ型はさらに形状の違いで、

・ストレート型
・首振り型
・オフセット型

があります。

・ストレート型

DEEN ラチェットネガネ(コンビネーション)10mm

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レンチ本体がまっすぐで角度が付いていないので回したいボルト上下のクリアランスが狭い場所で活躍します。

回転方向の切り替えがないので、裏表で回転方向を変えます。

 

・首振り型

DEEN 首振りラチェットメガネ(コンビネーション)10mm

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メガネ部分が首振りできる事で、ストレート型にもオフセット型にもレンチの角度を調整する事ができます。

首振り部分が作業中動いて安定しないという方は角度をロックできるタイプもあるので試してみよう

障害物を避けて使ったりする場合に便利です。
こちらも回転方向の切り替えがないので裏表で回転方向を変えます。

 

・オフセット型

WERA 切り替えコンビネーションラチェットレンチ 10mm

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見た目は一般的なコンビネーションレンチと同じくメガネ部分が15度に角度が付いています。

オフセットしている事で障害物を避けたりレンチを持つ手のスペースを確保できます。

ストレート型、首振り型と異なるのはラチェット機構の切り替えレバーが付く点です。

通常ラチェットメガネレンチは切り替えレバーが無く表裏をひっくり返して締め/緩め方向を変えますが、切り替えレバーがあることで目視できない作業箇所でもレンチをボルトにはめたまま回転方向を切り替えられ、締め/緩め方向の間違いを減らす事ができます。
オフセットして使いたいけど、首振りタイプの様に動くのではなく、固定して使い方にいいですね。

両頭ラチェットメガネレンチ

メガネレンチと同じく両側がメガネでラチェット機構が内蔵されています。
こちらは何と言っても、一本で2サイズ使えるのが魅力の工具です。

両頭ラチェットメガネレンチは、

・板ラチェット型
・首振り型

があります。

・板ラチェ型

ミトロイ ユニバーサル板ラチェットレンチ 10×12・13×14

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レンチ本体がまっすぐのシンプルな形状。

通常のメガネレンチは両側で2サイズ使えますが、板ラチェ型はモデルによっては4サイズ使用できたり、メガネ部分の角度を付けられるようなモデルがあるので複数サイズのレンチをまとめて使用したい場合に有効です。
このタイプは昔からあるタイプですがギアの数が少なく送り角を必要としますが、ギアが荒い為ゴミなどの目詰まりなどには強く、過酷な現場向きです。また、最近では多ギアのストレート型のラチェットメガネレンチも存在しますが少ないのが現状です、それは次に紹介する首振りタイプの方が人気がる為でしょうか?

・首振り型

※代表画像

KTC ラチェットめがねレンチ(両頭型首振りタイプ) 10X12mm

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ラチェットメガネコンビネーションと同じくストレート型からオフセット型まで幅広く角度を調整できます。

板ラチェ型と比べるとレンチの厚みが薄いので狭い場所での使用に向いています。
首振りタイプでメガネタイプとしては、このタイプが人気です。

また両頭ラチェットメガネレンチとコンビネーションレンチ型の間の様なモデルもございます。

DEEN ラチェットメガネレンチ10mm

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このレンチの特徴として「片側が固定のメガネ(通所のメガネレンチ)」

「片側が首振り型のメガネラチェット」となっています。

ほとんどのラチェットメガネレンチは「早回し」を効率よく行う事がメインになってくるのですが、すでに固定されているボルトを外したい作業ではラチェットメガネを使うとラチェット機構に負担が掛かりやすく、場合によってはレンチを破損させる原因となってしまいます。

そこで最初に固定のメガネ側で緩めておいてからメガネラチェットを使う事でレンチを傷めずに固いボルト外しを効率よく行う事ができます。

超ロングラチェットメガネレンチ

KTC 超ロングラチェットめがねレンチ(首振りタイプ) 10mm

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超ロングストレートメガネレンチのラチェット版なので両頭ラチェットメガネレンチの一種と言えますが、このレンチも「片側が固定のメガネ(通所のメガネレンチ)」「片側が首振り型のメガネラチェット」となっています。

長いレンチを生かして固いボルトを緩める際にメガネラチェット側を使うと負担が大きいので、固定のメガネ側で緩めておいてからメガネラチェットを使いエンジンのベルト回りのボルト外しを効率よく行う事ができます。

その他

ここでは上記の各モデルのさらに亜種といえるモデルをご紹介します。

・スパナも早回し

TRUSCO クイックラチェットコンビネーションレンチ 10mm

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これまでご紹介したものはメガネ側がラチェット機構を持つものでしたが、こちらはメガネ側だけでなくスパナ側にも早回しできる機構を搭載したレンチです。

メガネ側だとボルトの上からアクセスする必要があるため、そのクリアランスもないような状況だとスパナで回すことになります。

この場合折角の早回し機能が使えないため、スパナでしかアクセスできない場所ではこのレンチがおすすめです。

・フレアナットも早回し

プロオート フレアナットギアレンチ10mm

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このレンチは「フレアナットレンチ」にラチェット機構が内蔵されたものです。

ラチェットメガネの一部が欠けたようになっており、ホースなどボルト以外の部品を避けてからアクセスし、なおかつ早回しができます。

・六角ボルト以外も早回し

プロオート ラピッドスプラインギアレンチ10mm

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これまでのラチェットメガネレンチは全て「六角」ボルトを回すための工具でしたが、ユーザーによっては他の規格のボルトを早回ししたい事もあるはず。

このレンチはメガネ部分が『スプライン形状』になっており、トルクスやインチ規格のボルト、また角が少し傷んだボルトまで回す事ができます。
(スパナ側も六角ボルトを早回しできる形状になっている)

※スプライン形状の工具については以前のブログでもご紹介しているのでご覧ください

何でも回せるソケット!?お助け便利アイテム!

まとめ

・普段使っているスパナ、メガネレンチから同じ作業感覚でさらにスピードアップできるのが「ラチェットメガネレンチ」。
・通常のレンチ類と同じく首振り機能や複数サイズ仕様、超ロングタイプといったデザインから自分の作業に合ったものを選ぶ。