ウォーターポンププライヤーの選び方、使い方を知る!(KNIPEXのおすすめアイテム9選)

ニッパーやペンチといった「握りもの工具(プライヤー類)」で『ウォーターポンププライヤー』という工具があります。電気工事など設備関係から自動車の整備関係、もちろんそれ以外の仕事現場でも活躍できる工具です。

KNIPEX ウォーターポンププライヤー コブラ 250mm

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まだ使ったことが無いという方はこの機会にウォーターポンププライヤーの特性の違いを把握して存分に使っていただきたいと思います!

ウォーターポンププライヤーの利点

①丸い物、不定形な物が掴める

ウォーターポンププライヤーの名前の由来が水道などの配管を掴むための工具という所から来ているそうで、ボルトナットのような面が平たいものでなく配管の曲面を掴む必要があるため、対象物を掴んだ際に滑らないように掴み面に大きな溝が付けられています。

これで対象物が滑らずに掴むことができます。

また掴み面の内側も緩やかに丸くなっているので配管を包むように掴めるようになっています。

しっかり食い込めば簡単に滑らないほどのホールド力があります。

②六角ボルトも掴める

六角ボルトを回す場合は通常スパナやメガネレンチを用いるのが一般的ですが、手元にその工具が無い、サイズが合わないとなった場合にウォーターポンププライヤーが有効です。

ウォーターポンププライヤーのモデルによっては掴み面の内側がひし形形状になっており、ボルトのを掴むのにより適していると言われています。

③1本で複数サイズの物を掴める

利点の①と②については、いわゆるペンチ(プライヤー)でもその役割が担えますが、ウォーターポンププライヤーが優位な点は掴める対象物のサイズが幅広いことです。

例としてKNIPEXのコブラ 250mmモデルだと10~36mmまでのボルトナットやそれに近いパイプ等が掴めます。

支点の銀色のボタンを押しながら開閉具合を調整する。

ジョイント部分の支点位置をずらす事で、ペンチでは掴めないサイズのものまで対応できるので、対象物の「形」と「サイズ」に捉われず使えるウォーターポンププライヤーはプライヤー類の役割を一手に引き受けられる工具なのです。

③ペンチよりも丈夫

後ほどご紹介するKNIPEXや一部のメーカー品は、ジョイント部分が「サンドイッチ構造」になっています。

一般的なウォーターポンププライヤーをはじめペンチやニッパーなどは「二枚の板」をジョイントで繋いだ構造になっていますが、この構造だと対象物を掴んで力を掛けた際に負担が掛かり、ジョイント部分などの破損に繋がります。

サンドイッチ構造は片方のボディがもう片方のボディを両側から挟むことで三枚の板を繋ぐ構造になっています。

ジョイント部分がこれでより安定し、ウォーターポンププライヤーの耐久性向上にも役立っているのとペンチよりも安定して大きな物を掴めるというメリットにもなります。

KNIPEXのラインナップ

ウォーターポンププライヤーの利点を知っていただいた上で具体的にどんなものを選んでいくかですが、今回はラインナップの豊富なKNIPEXで紹介いたします。

プライヤー類を中心とした専門メーカーだけあって、ウォーターポンププライヤーも様々なモデルの設定があります。

・全長

ウォーターポンププライヤーの代表モデル「コブラ」には全長125mmの最小モデルから560mmの最大モデルが設定されています。

KNIPEX ミニウォーターポンププライヤー コブラ 125mm

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KNIPEX ウォーターポンププライヤー コブラXXL 560mm

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小型のモデルは狭い場所での取り扱いの良さや携帯性、収納時のコンパクトさ(小型でも27mm程度の対象物が掴める)、一方で大型モデルはそのまま開口部が大きくなる分大きな対象物を掴むのが容易になり、力を掛けて掴む際に両手を使えるグリップサイズになっているのでどんな対象物を掴むのか、どこで使うのかを考えながら選んでいきます。

・掴み面の形状

KNIPEXのウォーターポンププライヤーは基本は、ひし形形状になっています。

KNIPEXが元々始めた形状といわれている

この形状を基本に、さらに異なる機能を付けたモデルがあります。

KNIPEX コブラ エクストラスリム

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コブラエクストラスリムはつかみ面の先端が通常モデルよりスリムに伸びた様になっています。

ひし形の掴み面では従来通りの対象物を、先端側はラジオペンチのような感覚で板状の物を掴むのに適しています。

ヘッド全体も小型なので狭い場所で使いやすく、エンジンルームなどの車体整備作業で使われる人気のアイテムです。

KNIPEX 250mm パイププライヤー(プラスチックジョー)

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パイププライヤーは元々の配管類を掴む事を想定した形状で「コブラ」と異なり掴み面は緩やかなカーブを描いています。

その中で「プラスチックジョータイプ」は対象物がプラスチック製のパイプジョイント、ナットなど繊細な部品を傷めないように掴み面(赤い部分)がプラスチック製になっています。

KNIPEX スリップジョイントスパナ 250mm

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ナットプライヤーはウォーターポンププライヤーの形態でありながらよりナットの掴んで回す事に長けたモデルです。

ウォーターポンププライヤーは前述したように不定形な物も安定して掴めるように溝が付けられていますが力を掛けた際に対象物に傷が付く可能性もあります。

また対象物がナットに限定される場合は面で捉えた方が滑りにくいので、ナットプライヤーの掴み面はフラットになっておりナットを3面で保持できるようになっています。

・ジョイント部分の仕様

ジョイント部分を調整する際に、多くのモデルはハンドルを開閉しながら支点の位置を変えます。(KNIPEXでは「アリゲーター」シリーズがこれにあたります)

KNIPEX ウォーターポンププライヤー「アリゲーター」180mm

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KNIPEXの「コブラ」はこの調整をスピーディーに行えるように、ジョイント部分にあるボタンを押しながらハンドルを上下して動かせるような仕様です。

簡単な操作なので作業自体もスムーズになるのとジョイント部分のギアが細かい事で開口部の開き具合も他モデルより細かく行えます。

一方で「アリゲーター」シリーズはジョイント部分の構造がシンプルなことで、手入れが簡単なのと故障の少なさがメリットがあります。

KNIPEX コブラシリーズ クイックステップ 250mm

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現在はこの機能をさらにスピードアップしたクイックタイプや、

ジョイント位置を変えて開口部を縮める際にボタンを押す必要が無くグリップを動かすだけで調整できる。高所の物に使用する際にグリップ操作だけで使える。

KNIPEX コブラ スマートグリップ ウォーターポンププライヤ 250mm

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ジョイントのボタン部分自体を廃したスマートグリップタイプもあります。

グリップを握るだけで支点位置が変わっていき、対象物を掴んだ位置でストップする。

まとめ

・対象物のサイズや形にとらわれず掴むことができるウォーターポンププライヤーは通常作業から緊急事態の万能工具として用意して損なしです。
・よりユーザーに合わせて使いやすい形状や専用の対象物を掴む機能を備えたモデルをKNIPEXの豊富なラインアップから見つけ出す事ができます。