進化したロッキングプライヤーは使いやすい!

物を掴む・回す・曲げるといった作業で一般的なペンチ類だと掴んでいる間はずっと握っていないといけないですよね。

そこで握った状態で手を離しても固定できる『ロッキングプライヤー』ならペンチを握り続ける必要がなくなるので便利なのですが、使用されたユーザーからは「対象物をしっかり保持できるまでグリップを固定するのが大変」という声を時たま聞くことがあります

グリップを固定するためのグリップエンドのネジを締めれば締めるほどきつくなり、本当はもう少ししっかり固定したいのに、指でネジを回すのには限界があって、結局自分が保持したい保持力が得られなかったり・・・。
最初にキツくすると、今度はロックを掛けられなくて、緩めに設定してしまい、結局ガタつきが出てしまうという経験がロッキングプライヤーを使ったことがある方なら一度はあるはずです。

実際にロッキングプライヤーのグリップを固定するのが構造上大変ではあるのですが、実は最近販売されているモデルではより楽に固定ができるモデルがあることをご存知でしょうか。

今回はそんなロッキングプライヤーの代表モデルを取り上げてみたいと思います。

DEEN バイスプライヤー DNVP307AIH

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全体のデザインは一般的なロッキングプライヤーと同じですが何が違うのでしょうか。

グリップのネジ部分をご覧ください。

通常ネジの頭は丸くなっているのが一般的なのですが、DEENのバイスプライヤーは六角形状に成型されています。

これによってレンチ類をはめて回し、指先だけでネジを締めるよりも強固に締めることが可能になっています。

画像のようにラチェットめがねレンチやラチェットハンドルを駆使することでネジを締め込む動作をスピードアップしたり入りくんだ場所でのグリップ固定をすることもでき、作業効率の工場にも役立ちます。

スリーピークス トラスねじバイス DS-200T

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スリーピークスのロッキングプライヤーはDEENとは異なる形状でネジの締め込みを行いやすくしています。

グリップエンドを見るとネジの頭に六角穴が開いているので、画像のように六角棒レンチを挿入して回しネジを締め込むことができるようになっています。

DEENもスリーピークスもネジの締め込みに工具が使えることで、これまでよりも圧倒的に楽にグリップ固定ができますが、どちらがあなたにとって便利になるかはロッキングプライヤーとしてのサイズ感や機能、そして手持ちの工具を流用できるかで選んでみましょう。

また、これらはロックを解除するときもグリップエンドのネジを回せやすいことから、簡単にロックを解除できるのでありがたいです。
閉めるときも緩めるときも便利な機構です。

掴み面が近年人気となっている、潰れたネジの頭を掴みやすいように最適化されてあり、お助け工具としても活躍する。

Lock Jaw オートマチックバイスプライヤー6インチ 6CJ

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HANSONというメーカーのロッキングプライヤーもグリップ固定を楽にしたアイテムの一つですが他のふたつと比べ少しコンセプトが異なります。

まずグリップを固定するためのネジそのものがありません。

代わりにグリップの根本に別のネジがついています。

このロッキングプライヤーを使用する際は、まずこのネジで「掴み面の保持する力」を先に調整した上で後はグリップを握り込むだけで固定が完了するのです。

これまでのロッキングプライヤーは掴み面の開きをグリップエンドのネジで調整する仕組みなのに対し、あくまで掴む力を調整するだけなので、対象物のサイズを気にする必要がありません。

またネジを回さない限り一定の力が掛けられるのでロッキングプライヤーを「固定→解除→固定→解除」といった連続使用でわざわざネジの締め直し(そして手が痛くなること)も必要がありません。この機能を活かして仮押さえ程度の弱い保持も可能です。

まとめ

・DEENやスリーピークスなど、ロッキングプライヤーの掴み面の口の開きの調整やロック後の増し締めに使うネジの形状を工夫し、より強固かつ効率的に締められ、緩めるときも緩めやすいモデルが登場しています
・ネジの締め込み方だけにとらわれず、基本となるサイズ感や掴み面の形状といった仕様もしっかり確認しましょう。
・HANSONのロッキングプライヤーは「掴む力の微調整」「固定と解除の連続作業」を重視した機構です。