アメリカのホームセンター LOWE’S(ロウズ)〜 USAで工具を買う後編〜

アメリカの大型ホームセンター「LOWE’S(ロウズ)」には、
オートモーティブから建築、
ガーデニング関係と幅広く様々なブランドが混在!
USAならではの圧倒的なラインアップと日本ではまだ知られていないブランドの工具との出会い!~後編~

工具を買いたいんだけど、どこに行けばいい?と、アメリカの友人に聞くと、シアーズか、ホームデポかLOWE’Sみたいなホームセンターがいいんじゃない?という話になる。で、アメリカのホームセンターってどんなところなの?どんな工具を売ってるの?まずは行ってみることにしました!
text:高野倉匡人(ファクトリーギア代表)

LOWE’S編

SEARSのクラフトマンというのは、アメリカでもやはり特別な存在で、あそこまでオートモーティブ系を充実させて在庫し販売するところは多くありません。ユーザーにもプロが多く、アマチュアでもかなりプロに近い人たち。つまり、それなりに工具にこだわりをもって選びたい人たちが買っているようです。

で、アメリカのいわゆるホームセンター工具というものはどんなレベルの工具が揃えられているのでしょうか?日本のホームセンターと同じようにベーシック工具とインダストリアル系(産業・建築系)は揃えられていても、やはりオートモーティブ系は弱いのか?そんなことが気になって、いくつかのホームセンターに足を運んでみました。

まずはアメリカでも有名なホームデポ。ここは完全に日本のホームセンターの大型版のような感じで、ユーザーの割合も2割がプロで8割はアマチュアとのことだったので、これまた大型のホームセンター「LOWE’S(ローズ)」に足を向けました。日本ではまだあまり聞きなれないLOWE’Sですが、実は全世界に展開する世界有数のホームセンターのひとつ。ここでは1階建てのフロアに1歩足を踏み入れた瞬間、入り口から横に大きく売り場が広がり「ガレージ&メカニックツール」という大きなフラッグがたなびいていました。(写真下)

これはかなり期待が持てる!と思い、アメリカのなかでも、普通のホームセンターとはちょっと違う雰囲気のLOWE’Sの売り場を楽しむことにしました。

全体の印象はネイビーカラーを基調として、どちらかというと格安工具というよりも「安いけれども品質もそこそこ良いですよ!」的の上品なディスプレイがされていました。商品のラインアップも、オートモーティブから建築、ガーデニング関係とこれまた幅広い。ただ、様々なブランドが混在しているので、ある程度の情報がないと、日本でも買える廉価版DIYツールを買ってしまうこともあるので注意したいところです。

コバルト

ラインアップされている工具は「コバルト」というメーカー。日本ではあまり知られていない工具ですが、その昔はスナップオンと同じ工場で作られているものもあったほどで、上質なアメリカンツールとしての評価も高いブランドです。

コンプレッサー

コンプレッサーも各種揃えられています。写真のタイプは主に建築系で釘打用のエアー源として使われるもの。BOSTITICHという聞きなれないブランドですが、アメリカではかなりメジャーな存在なようです。

インガーソル

日本ではすでに廃盤となってしまったインガーソルのインパクトを発見。日本ではなくなってしまったモデルをアメリカでゲットできるのも嬉しい発見です。

ギアレンチ各種

日本で人気のギアレンチも数多く置かれています。S字型やハーフムーンまでがラインアップされていて、その取り扱い品目をみると、ターゲットとしているのはDIYや建築だけでなくオートモーティブもかなり意識しているようです。

エアツール

エアツールはメーカー、種類ともに幅広いラインアップが用意されていました。価格帯も、安いものと高いものでは3倍近い開きがあり、その価格の違いがなんなのか?判らないとなかなか買えません。

上質工具と格安工具

ここでも、アメリカ製の価格もそれなりにする工具と、中国製の格安工具と2種類がラインアップされていました。ただ、最近はUSA表示の工具への信頼性が以前よりも輝きを失っているという感も否めません。

※このレポートは高野倉匡人「工具の本2008」の記事をWEB用に再構成したものです。